英会話を習得するためには、「英語の勉強の習慣化」がとても大事なポイントになります。 「週に1回は英会話スクールに行っている」という程度では、習慣化とは言えません。週に1回のレッスンの効果を最大限にするため、毎日英語の勉強を行うことが習慣化です。 毎日の英語学習に必要な時間は、最低でも1日20分。通勤の電車内でも就寝前でも、タイミングはいつでも構いません。まとまった20分を取れない方は、1日10分×2回、1日5分×4回でも良いでしょう。自分のライフスタイルに照らし、無理のない「1日20分」を確保してください。
シャドーイングとは、ネイティブ等の正しい発音による英語を聞きながら、その真似をするように同じ発音の英語を話す練習法です。英語を聞き終えてから英語を話す「リピート」とは異なり、英語を聞きながらすぐ後ろを陰(シャドー)のように追いかけるイメージで真似をします。 聞くことと話すことを同時にこなす練習なので難度の高い練習ですが、繰り返しシャドーイングを行えば、リスニング力やスピーキング力が徐々に上がると言われています。 なおシャドーイングを行う際には、テキストを見ないことが原則です。テキストを見ずに何度か英語を聞き、使われている単語や意味を理解した上でシャドーイングを行います。
英語によるドラマや映画を視聴することも、英会話習得に有効です。 もちろん、最初から字幕なしのドラマや映画を視聴しても意味を理解できないと思われますので、最初は「英語音声+日本語字幕」で視聴し、だいたいの意味やストーリーを理解します。次に「英語音声+英語字幕」で視聴しながら、使われている英語表現を確認します。最後に「英語音声のみ」で視聴し、英語の音だけで意味を理解していきます。 以上のように、基本的には同じドラマ・映画を3回繰り返して視聴することになりますが、十分に理解できない場合には4回でも5回でも繰り返してみましょう。 覚えておきたい表現や気に入った表現があれば、メモして繰り返し練習することもおすすめです。お気に入りのシーンでは、シャドーイングしてみても良いでしょう。
学習した表現を定着させる効果とともに、スピーキング力の向上にもつながる有効な学習法が、英語で日記を書くことです。今日の出来事を、あえて習いたての表現を使って日記にまとめることで、その表現の定着が深まります。日記を通じて沢山の表現を定着させ、繰り返し日記でその表現を使い続ければ、やがては自然に口をついて出てくる表現へとなっていくことでしょう。自然に口をついて出てくる表現は、いつでもすぐにアウトプットが可能です。表現を蓄積すればするほど、スピーキング力が上がっていくことでしょう。
なお、英会話を習い初めの頃は、無理に長い日記を書く必要はありません。「出来事」を1文、「説明」を1文、「感想」を1文とする3文程度の日記にまとめてみましょう。
「楽に」「飛躍的に」英会話を身につける方法は、世の中にありません。「毎日聞くだけで英会話の力が自然についてくる」という魅力的な宣伝を目にしたとしても、少なくとも初心者が「聞くだけ」で英会話の力を向上させることは、ほぼ不可能でしょう。まずは毎日コンスタントに勉強する時間を確保し、知識のインプットを中心に勉強を進めながら、シャドーイングや英語ドラマの視聴、英語日記なども並行することが大切です。
最短距離かつ最小限の努力で英会話を身につけたいならば、変わった学習法や珍しい学習法に心を迷わされず、ひたすら王道で英語を勉強する姿勢こそが重要であると心得ましょう。